編集工学者・松岡正剛の千夜千冊をより楽しみ、知の殿堂を攻略するためのwikiです。

2.少年たちの行方




英國の子の匂い|0407夜 チャールズ・ディケンズ『デイヴィッド・コパフィールド』(新潮文庫)

負のヒーロー・友のヒーロー|0611夜 マーク・トウェイン『ハックルベリイ・フィンの冒険』(新潮文庫)

少年少女名作全集の刻限|0389夜 ジュール・ヴェルヌ『十五少年漂流記』(角川文庫)

羨ましい作家の恐ろしい話|0155夜 ロバート・ルイス・スティーヴンソン『ジーキル博士とハイド氏』(新潮文庫 講談社文庫)

シャーロッキアンの事情|0628夜 コナン・ドイル『緋色の研究』(創元推理文庫(東京創元社))

盗めよ、さらば与えられん!|0117夜 モーリス・ルブラン『奇巌城』(創元推理文庫(東京創元社))

江戸を倫敦にした岡っ引|0963夜 岡本綺堂『半七捕物帳』(春陽文庫 光文社文庫)

一人三人全集の快挙|0734夜 林不忘『丹下左膳』(同光社)

アガサの記憶喪失事件|0664夜 アガサ・クリスティ『オリエント急行殺人事件』(新潮文庫)

いつまでも犯人を知りたくない|0106夜 エラリイ・クイーン『Yの悲劇』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

アベルとカインのあいだで|0479夜 ヘルマン・ヘッセ『デミアン』(新潮文庫)

空気の粒々のようなネオテニー|0038夜 トルーマン・カポーティ『遠い声 遠い部屋』(新潮社 新潮文庫)

血と悪もほしかった少年王国|0410夜 ウィリアム・ゴールディング『蠅の王』(集英社文庫)

絶対少年のフラジリティ|0153夜 ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』(現代の世界文字(集英社) 集英社文庫)

いつも君がそばにいてほしい|0827夜 スティーヴン・キング『スタンド・バイ・ミー』(新潮文庫)


3.リボンの恋




雨に残った紅い友禅|0638夜 樋口一葉『たけくらべ』(集英社文庫)

おごりの春のうつくしきかな|0020夜 佐藤春夫『晶子曼陀羅』(ミリオン・ブックス(大日本雄弁会講談社) 角川文庫 講談社文芸文庫)

存在の印画紙にひそむ消息|0650夜 有島武郎『小さき者へ』(新潮文庫 角川文庫)

落とせば割れるガラスの心|0870夜 室生犀星『杏っ子』(新潮文庫)

第七官界面影小学校出身小野町子|0424夜 尾崎翠『尾崎翠全集』(創樹社)

ダザイせつない美分方程式|0507夜 太宰治『女生徒』(角川文庫)

精神分析おばさんの告白|0189夜 フランソワーズ・ドルト『少女時代』(みすずライブラリー)

バンパネラたちの反遺伝学|0621夜 萩尾望都『ポーの一族』(フラワーコミックス(小学館)・小学館文庫)

少女たちの勝手な混乱|0108夜 高野文子『絶対安全剃刀』(白泉社)

一番近くのアナザーワールド|0350夜 吉本ばなな『TUGUMI』(中央公論社 中公文庫)

すいかの匂いみたいな恋心|0747夜 江國香織『落下する夕方』(角川書店 角川文庫)

大町ツキコを薄くしてください|0523夜 川上弘美『センセイの鞄』(平凡社 文春文庫)

十七歳が書いた九歳の物語|0321夜 乙一『夏と花火と私の死体』(集英社 集英社文庫)


4.声が出る絵本




カラバ侯爵の変な贈りもの|0723夜 シャルル・ペロー『長靴をはいた猫』(大和書房)

まどろみのなかの逆旅|0132夜 ノヴァーリス『青い花』(岩波文庫 角川文庫 ドイツ・ロマン派全集(国書刊行会))

どこかに帰りたいときに読む|0058夜 ハンス・C・アンデルセン『絵のない絵本』(新潮文庫 角川文庫)

地表が感じる磁気の色|0604夜 アーダルベルト・シュティフター『水晶』(新潮文庫 白水社 岩波文庫)

「ふしあわせ」とは何か|0426夜 ウィーダ『フランダースの犬』(新潮文庫)

大人に挑んだイタリア人形|0516夜 カルロ・コッローディ『ピノッキオの冒険』(岩波少年文庫 偕成社文庫 河出文庫)

ニセモノを見分けるために|0068夜 モーリス・メーテルリンク『青い鳥』(岩波文庫 新潮文庫)

先生はおいそがしい|0055夜 ヒュー・ロフティング『ドリトル先生アフリカゆき』(岩波少年文庫)

「伯父さん」と「そうでない人」|0892夜 ジャック・タチ『ぼくの伯父さんは、のんきな郵便屋さん』(平凡社)

小さいものこそデザイナー|0179夜 レオ・レオーニ『スイミー』(好学社)

さよなら三角またきて四角|0630夜 横山眞佐子ほか編『人生ではじめて出会う絵本100』(別冊太陽(平凡社))

キンダーブックの思い出|1054夜 鳥越信編『日本の絵本史』(ミネルヴァ書房)

ひょうたん池に落ちた女の子|1015夜 石井桃子『ノンちゃん雲に乗る』(福音館書店)

「けなげさ」の系譜|1057夜 北田耕也『近代日本少年少女感情史考』(未來社)


5.遠方からの返事




薄明の国の世界未然性|0002夜 ロード・ダンセイニ『ぺガーナの神々』(創土社 ハヤカワ文庫FT)

太母ヤナーンの二万年前の語り|0147夜 エリザベス・M・トーマス『トナカイ月』(草思社)

桃源郷という官能山水|0872夜 陶淵明『陶淵明全集』(岩波文庫)

牀前に月光を看る|0952夜 李白『李白詩選』(岩波文庫)

中国と日本をつなぐ恐怖|0447夜 上田秋成『雨月物語』(角川文庫)

山越阿弥陀に見られるままに|0143夜 折口信夫『死者の書』(青磁社 中公文庫)

父を拒んで虎となる|0361夜 中島敦『李陵・弟子・名人伝』(角川文庫)

追放されるものの悲哀|0563夜 メアリー・シェリー『フランケンシュタイン』(ゴシック叢書(国書刊行会) 創元推理文庫(東京創元社) 角川文庫)

血の伝説に託されて|0380夜 ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』(創元推理文庫(東京創元社))

最後の一行で身が凍る|0353夜 アレクサンドル・プーシキン『スペードの女王』(新潮文庫 岩波文庫)

私があのヒースクリフです!|0125夜 エミリー・ブロンテ『嵐が丘』(角川文庫 講談社文庫 新潮文庫)

人生全部を教えてもらった|0962夜 ヴィクトル・ユゴー『レ・ミゼラブル』(岩波文庫)

オーバーロードからの声|0428夜 アーサー・C・クラーク『地球幼年期の終わり』(創元SF文庫(東京創元社))

地球に異常がおこっている|0080夜 J・G・バラード『時の声』(創元推理文庫(東京創元社))

地上と月を植物がつなぐ|0538夜 ブライアン・W・オールディス『地球の長い午後』(ハヤカワ文庫SF)


6.時の連環記




時世から遠く離れて|0247夜 小林勇『蝸牛庵訪問記』(岩波書店 筑摩書房 講談社文芸文庫)

何もかもが連なっておる|0983夜 幸田露伴『連環記』(岩波文庫)

明治は墨になりにけり|0499夜 正岡子規『墨汁一滴』(岩波文庫)

癪と憐憫と雅趣|0583夜 夏目漱石『草枕』(岩波文庫 新潮文庫)

これで出来なきゃ日本は闇だわ|0917夜 泉鏡花『日本橋』(岩波文庫)

欺かざるものの記|0655夜 国木田独歩『武蔵野』(民友社 新潮文庫)

長らへてわれもこの世を冬の蠅|0450夜 永井荷風『断腸亭日乗』(岩波文庫)

荷風・白秋・耿之介の感服|0226夜 ジョルジュ・ローデンバック『死都ブリュージュ』(冥草社 フランス世紀末文学叢書(国書刊行会) 岩波文庫)

北に育てば北になる|0073夜 小川未明『赤いろうそくと人魚』(新潮文庫 ポプラ社文庫 日本の童話名作選(偕成社) )

ゴーギャンがいない話|0332夜 サマセット・モーム『月と六ペンス』(新潮文庫 岩波文庫  )

冬の蠅とレモンは理科である|0485夜 梶井基次郎『檸檬』(集英社文庫)

「みかけ」こそがすべてだ|0599夜 江戸川乱歩『パノラマ島奇談』(江戸川乱歩文庫(春陽堂))

アンポンタン・ポカン君の脳|0400夜 夢野久作『ドグラ・マグラ』(現代教養文庫(社会思想社))

哀泣、いざ生きめやも|0641夜 堀辰雄『風立ちぬ』(野田書房 新潮文庫 集英社文庫)

大空に消えてもかまわない|0016夜 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ『夜間飛行』(第一書房 三笠書房 新潮文庫)

変な連中ばかりいる|0788夜 ジャック・プレヴェール『金色の老人と喪服の時計』(大和書房)

そこに燠火を残していく男|0458夜 大佛次郎『冬の紳士』(新潮社 講談社文庫)

影だけのハリー・ライム|0844夜 グレアム・グリーン『第三の男』(ハヤカワepi文庫)

見えない騎士と真っぷたつの子爵|0923夜 イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』(イタリア叢書(松籟社) ちくま文庫)


8.歌が降ります




死に近き母に添寝のしんしんと|0259夜 斎藤茂吉『赤光』(東雲堂書店 岩波文庫 新潮文庫)

紅緒の木履も緒が切れた|1048夜 北原白秋『北原白秋集』(日本近代文学大系(角川書店))

いつまで旅することの爪をきる|0330夜 種田山頭火『山頭火句集』(ちくま文庫)

雲の陰より日はささむ|0700夜 野口雨情『野口雨情詩集』(彌生書房)

シャボン玉に庭は入れない|0480夜 堀口大學『月下の一群』(第一書房 講談社文芸文庫)

山ねむる山のふもとに海ねむる|0589夜 若山牧水『若山牧水歌集』(岩波文庫)

春は遠くからけぶって来る|0665夜 萩原朔太郎『青猫』(新潮社 集英社文庫)

わたしの好きな五月の姉さん|0150夜 大手拓次『大手拓次詩集』(岩波文庫)

十秒の碧き光の去りたれば|0900夜 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』(ポプラ社文庫 )

泣けば鹿の子の袂が切れる|0569夜 蕗谷虹児『花嫁人形』(国書刊行会)

私は夢の中で失格をした|0922夜 富永太郎『富永太郎詩集』(現代詩文庫(思潮社))

美しき限りの鬱憂の情|0351夜 中原中也『山羊の歌』(文圃堂 日本図書センター)

ああ麗しいディスタンス|1053夜 吉田一穂『吉田一穂大系』(仮面社)

母上と大根おろしに泣いてます|0355夜 岡崎清一郎『春鶯囀』(落合書店)

古き密呪のさきはひは来む|0692夜 齋藤史『記憶の茂み』(三輪書店)

水枕ガバリと寒い海がある|0122夜 石川桂郎『俳人風狂列伝』(角川書店)

霜柱俳句は切字響きけり|1003夜 石田波郷『鶴の眼』(邑書林句集文庫)

物として我を夕焼染めにけり|0024夜 永田耕衣『耕衣自伝』(沖積舎)

空ひきおろしざまに落下す|0627夜 上田三四二『短歌一生』(講談社学術文庫)

この国の言葉によりて花ぐもり|0035夜 加藤郁乎『日本は俳句の国か』(角川書店)

愁やくだる秋の夕ぐれ|0009夜 丸谷才一『新々百人一首』(新潮社)

ふるさとまとめて花いちもんめ|0413夜 寺山修司『寺山修司全歌集』(沖積舎)

白緑の藻に海雪は降る|0298夜 春日井建『春日井建歌集』(現代歌人文庫(国文社))

消印の日のそのときの愛|0312夜 俵万智『サラダ記念日』(河出書房新社 河出文庫)


コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

編集にはIDが必要です